新入幕の大の里が、前評判通りの力を発揮して9日目にして勝ち越しです。明生からすれば左をおっつけて勢いを止めたかったところですが、当たり負けした時点で、おっつけも残すことも出来ません。三役経験のある実力者に何もさせなかった大の里の、立ち合いの強さが際立ちました。先場所までは右からの当たりでしたが、今場所はもろ手突きが威力を発揮しています。併用できる立ち合いの選択肢が増えたのは大きいし、もう1つ2つ増えれば-例えば差すとか-さらに強さが増すと思います。

1敗の琴ノ若は8日目の不戦勝でリズムが崩れはしまいか、と心配していましたが落ち着いていました。大栄翔を引く場面がありましたが、あれはまわしを取るための一連の流れの中の動きであって、悪い引きではありません。実際にあの引きでまわしを近づけ自分の流れに引き込みました。

10日目は、この両者が激突します。大相撲新時代をけん引するのはこの2人だと、以前から期待していました。注目は大の里の当たりです。右からか、もろ手か、いや頭から行くか…と考えるだけで楽しみです。その一発目の当たりを柔らかな体で吸収してまわしを引けば琴ノ若、右を差せれば大の里にも勝機あり。そこに至るまでの攻防が最大の見どころです。(日刊スポーツ評論家)

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