日本相撲協会は26日、大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。平幕以下の関取衆の番付をみてみよう。

注目は大関経験者の朝乃山(29=高砂)。場所前に誕生日を迎え30歳で初めて迎える本場所となる。ケガのため最近2場所は皆勤がなく、先場所は初日から7連勝しながら9日目から休場。それでも13日目から再出場し9勝3敗3休と勝ち越し、今場所は西前頭筆頭と再び三役目前にまで番付を6枚上げた。21年秋場所以来となる三役復帰に期待がかかる。

期待の大器として注目され、先場所は新入幕ながら11勝4敗で敢闘賞も受賞し横綱、大関との対戦も組まれた大の里(23=二所ノ関)は、関取衆では最多となる10枚の番付アップを果たし、西前頭5枚目にジャンプアップした。平幕上位では、元横綱大鵬の孫にあたる王鵬(24=大嶽)も、番付を8枚上げ自己最高位となる東前頭3枚目に就いた。番付編成上は上位総当たりの場所となるだけに楽しみだ。また関脇経験者の隆の勝(29=常盤山)も番付を9枚上げ、久々に上位総当たりとなる西前頭3枚目に戻った。

歴史的なスピード出世記録となったのは、先場所は新十両ながら新入幕を果たした尊富士(24=伊勢ケ浜)だ。初土俵から所要9場所での新入幕は、常幸龍と並び史上1位のスピード新入幕となった(58年以降初土俵で幕下付け出しは除く)。また、新十両の翌場所で新入幕を果たしたのは13年秋場所の遠藤以来となる、7人目の快挙となった(1場所15日制以降)。

その他の入幕力士4人は、いずれも再入幕。錦富士(27=伊勢ケ浜)、北の若(23=八角)、狼雅(24=二子山)は、いずれも昨年九州場所以来、2場所ぶりの復帰。大奄美(31=追手風)は22年名古屋場所以来の再入幕となった。

十両昇進4人は、いずれも再十両で、新十両が不在だったのは21年夏場所以来のこと。関脇経験者で大関候補と期待された若隆景(29=荒汐)は昨年秋場所以来、3場所ぶりの復帰。対馬洋(30=境川)は4場所ぶり、伯桜鵬(20=宮城野)は2場所ぶりの再十両。記録的な再十両を果たしたのは北はり磨(37=山響)だ。20年秋場所以来、21場所ぶりの十両復帰だが、37歳6カ月29日での再十両は、戦後2位の高齢昇進(1位は大潮の39歳5カ月)。さらに9度目の十両昇進は、希善龍に並ぶ史上1位の昇進回数となった。

大相撲春場所は、3月8日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。10日の初日を迎える。