大関大の里(24=二所ノ関)が、3度目の優勝を逆転で飾った。取組前まで3敗で並んでいた前頭高安が、自身の取組の4番前で白星。結びの一番で琴桜との大関対決を制し、高安との優勝決定戦も制して賜杯を抱いた。13日目に関脇王鵬に3敗目を喫した時点では、高安を1差で追う展開。そこから14日目に並び、千秋楽の本割でも決着がつかなかったが、決定戦の末に差し切った。

敗れた王鵬戦は、上体を起こされ、引いて呼び込む悪癖が出た。だが前日14日目は「昨日(13日目)負けた分、スッキリした。最後一丁、12番にするか11番にするかは自分次第」と話し、心機一転で臨んでいた。その結果、14日目の関脇大栄翔戦で快勝し、勢いを取り戻していた。

3度目の優勝は、2度だった師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)を超えた。3敗での優勝で、来場所は綱とりとなる可能性が高い。日体大で2年連続アマチュア横綱から、23年夏場所で幕下10枚目格付け出しで初土俵。来場所後の横綱昇進となれば所要13場所で、昭和以降で最速の羽黒山、照国の所要16場所を3場所も上回ることになる。さらに年6場所制となった58年以降の初土俵としては、同郷石川県出身で同じく学生相撲出身の輪島の所要21場所を、大幅に超えることになる。

1歳上の豊昇龍が、今場所から横綱に昇進した。豊昇龍が優勝同点とした昨年九州場所、優勝した初場所と、大の里はともに大関として直接、昇進を阻むことができる地位にいながら連敗。みすみす、昇進を許した歯がゆさ、屈辱を、まずは晴らした格好だ。ただ、今場所は豊昇龍が途中休場し、対戦は実現せず。番付通りなら来場所は千秋楽で顔を合わせる。そこで横綱を破り、晴れて横綱の仲間入りを果たすという、最高のお膳立てが整った。

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