大相撲で最高位小結の遠藤(35)が、現役引退を決意したことが判明してから一夜明けた28日、日大時代から2学年後輩だった追手風部屋の弟弟子、前頭翔猿(33)は「バケモノ」と感じた、遠藤との思い出を語った。九州場所(11月9日初日、福岡国際センター)に向け、福岡市の部屋で再開したこの日の朝稽古後、取材に応じた。

翔猿 僕らや、1つ上の先輩たちが背中を見てきて、とんでもない人でした。同じ学部だったので、大学で見かけたと思ったら、もうジムに行っていて、稽古もしていて…。昔からバケモノでした。「僕もやらなきゃ」という気持ちに、常にさせてもらいました。すごい、本当にすごい人ですよ。お手本でした。

まだ日本相撲協会から正式に、引退は発表されていない。それだけに翔猿も、遠藤が引退することを信じたくないような様子を、随所にのぞかせていた。一方で、いつ正式発表されても動揺しないように、自分に言い聞かせるように話す場面もあった。

翔猿 いつかは、そういう時が来ますからね…。一生続くわけじゃないんだな、というのを、あらためて感じますね。ケガとか仕方ない時以外で、稽古を休んでいるのを見たことがないですからね。

遠藤が両膝の手術で、先場所まで2場所連続で全休した。当たり前のようにいた、稽古場の遠藤を見ない日が続いた。「不思議な感覚でしたか」の問いに「そうですね」と、しみじみと語りつつ、さみしそうな表情を浮かべていた。

翔猿 素直な意見としてバケモノですよ。レジェンドですからね。背中を見てきたからこそ、僕も悔いのないようにやっていきたいですね。もう1度、はい上がりたいですね。

ケガに苦しむ遠藤の姿を見てきたからこそ、最大限の準備をして、全力を出し切って、再び三役に戻りたい思いを強めた様子だった。

【とっておきメモ】引退決意遠藤は情熱のかたまりのような力士、普段口数少なめも節分会毎年熱弁