[ 2014年7月6日10時11分 ]<W杯:オランダ0(4PK3)0コスタリカ>◇準々決勝◇5日◇サルバドル

 オランダ(FIFAランク15位)が0-0からのPK戦の末にコスタリカ(同28位)を破り、2大会連続ベスト4進出を決めた。初の8強進出を果たしたコスタリカは持ち前の守備力で最後までオランダを苦しめたが、惜しくも敗退した。オランダは9日(日本時間10日)の準決勝でアルゼンチンと対戦する。

 最後にファンハール監督の策が的中した。延長の激戦にもかかわらず交代枠を1つ残し、最後の最後にPK戦要員としてGKクルルを投入。そのクルルがコスタリカのPKを2本セーブし、勝利を決めた。

 0-0の120分間だったが、見どころは多かった。オランダは自慢の攻撃陣がゴールに迫ったが、ことごとく相手GKナバスに阻まれた。前半22分、カイトからデパイへ渡ったボールが、エリア左のファンペルシーへ。シュートはGKナバスがはじき、さらにスナイダーが打ったが、これもGKがセーブした。同29分のデパイの強烈な左足シュートもGKナバスに足でクリアされた。同39分には約28メートルのFKをスナイダーが右足でカーブがかかった素晴らしいキックを披露したが、これもGKナバスに止められた。

 後半に入って、ロッベンが倒される場面が連続した。同7分、右サイドを突破にかかったロッベンがウマニャに倒され、派手に転がった。FKのサインプレーは失敗。さらに同37分、ロッベンがエリアすぐ手前でDFに手をかけられて転がり、FKを獲得。スナイダーが直接ニアサイドを狙ったが、左ポストに当たった。同46分にも右サイドでロッベンが倒され、FKを獲得。ファンペルシーが蹴ったがGKナバスにパンチではじかれ、左からブリントが折り返すもゴール前で誰にもヒットせず、右のファンペルシーがシュートを放つがゴールライン上のDFテヘダにはねかえされた。

 延長後半からはDFマルティンスインディを下げ、ついにFWフンテラールを投入。勝負をかけたが、1点が奪えなかった。

 コスタリカはGKナバスの超人的セーブで何度もピンチを切り抜けた。決定的なチャンスは少なかったが、後半20分のゴンサレスのダイビングヘッド。延長後半に入ってから10分にボラニョスが持ち込んでシュート。2分後にはウレニャが突破してエリア内でシュートの場面もあった。ナバスはこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

 1次リーグで「死の組」を1位突破し、今大会の台風の目となったコスタリカだが、準々決勝で涙をのんだ。【PK戦】コスタリカ(先)=ボルヘス○、ルイス×、ゴンサレス○、ボラニョス○、ウマニャ×オランダ=ファンペルシー○、ロッベン○、スナイダー○、カイト○