9月でAKB48を卒業する木崎ゆりあ(21)が28日、14年まで在籍していたSKE48に一夜限りの「復帰」を果たした。名古屋・SKE48劇場での「最終公演」と題した公演で、1255日ぶりに同劇場に立った。

 この日はチームSの代表的公演で、「一番愛着がある」という「制服の芽」を披露した。ファンはグループカラーのオレンジのペンライト一色で凱旋を祝福。しかし、SKE48ならではの激しいダンス曲がそろう演目で、木崎は1曲目から足がつるハプニングに見舞われた。「この公演を13歳からやってて、今21歳。マジきつくて」。自虐ネタで笑わせたかと思いきや、「凱旋公演」というところを「ガンソ公演」と言ってしまうなど、変わらないおバカぶりで、メンバーや地元ファンを安心させていた。

 移籍前は松井珠理奈のアンダー(代役)でセンターポジションを務めたことはあったが、この日は堂々のセンターとして主役を張った。「SKEだから、0番(センター)で踊る意味があると感じた。今日は私のわがままでここに立たせてもらった。やらせてくれたスタッフの皆さん、無理やり(振り付けを)覚えてくれたメンバーに感謝します」と頭を下げた。

 ユニット曲は、かつて担当した「狼とプライド」を踊り、ペアにはいとこのSKE48浅井裕華(13)を選んだ。浅井とはこれが最後の共演となり、「一緒にやるなら、ゆうかたん(浅井)しかいないと思った。これからのSKEを託したい子です」とエールを送った。

 最後は同期の3期生で、卒業生の小木曽汐莉さん、声優として活躍する秦佐和子、「木下ミシェル」の名でモデル活動する木下有希子らがゲスト出演し、全員で「桜の花びらたち」を歌った。現役メンバーの須田亜香里、松村香織、後藤理沙子を含む同期11人からお祝いの手紙が読まれ、感慨に浸った。かつての仲間との久々の再会、心のこもった手紙に、「研究生のころを思い出した」と涙を流していた。

 30日には秋葉原・AKB48劇場でも卒業公演を行うが、「SKE48劇場でもファンの方にお別れが言いたい」という木崎のたっての願いで、古巣での卒業公演も実現した。2つの劇場で卒業公演を行うメンバーは、48グループ史上初となる。