AKB48の47都道府県代表で結成されるチーム8が19日、東京・天王洲銀河劇場で、舞台「KISS KISS KISS」の初日を迎え、本番前に通し稽古を公開した。

 キスや愛、人の命の尊さなどをテーマにしたオムニバス作品で、初日は横山結衣(17=青森)太田奈緒(23=京都)山田菜々美(19=兵庫)大西桃香(20=奈良)ら12人が出演した。

 メンバーの多くは初舞台だったが、それぞれの場面で主人公を演じたり、脇役に入ったりと、何役も演じる奮闘ぶりだった。演出の横内謙介氏は「(舞台が)初体験のメンバーもいるので、ちょっとでもいろんな役をやって、なるべく多くの体験をしてもらおうと思って作らせてもらった」と、演出意図を説明した。

 「オーダーメードのいい服を作る気持ち」(横内氏)というように、メンバーの特性に合わせた役柄も多かった。中でも、ダンスが得意な横山には多くのダンスパートが、長身の人見古都音(17=岡山)には男役が、それぞれ用意された。日替わりのゲストメンバーも出演し、初日の倉野尾成美(17=熊本)は身勝手で気の強い白雪姫をコミカルに熱演。本番前には「初日が1番と言われる演技ができたら」と、意気込みを口にした。

 4月に高知県の新メンバーとしてお披露目されたばかりで、大抜てきされた立仙(りっせん)愛理(19)は、カッパの着ぐるみを着る役に挑戦した。アイドルのかわいさからかけ離れた役に、衣装合わせの時は「正直、イヤで泣いてしまいました」と打ち明けた。そんなとき、救いの手を差し伸べてくれたのは大西だったという。「大西さんが手を握ってくれて、『焼き肉をおごったる』と言ってくれて、頑張ろうと思いました」と、先輩を立てつつも、ちゃっかり者のエピソードを明かした。

 劇中には秋元康総合プロデューサーと思われる人物に、メンバーが要求を直談判しに行く場面もある。「実際に秋元氏にお願いしたいことは?」と聞かれると、■は「めっちゃ高級なご飯を食べに行きたい」と、食い気を前面に押し出して笑わせた。チーム8としての要求を聞かれると、大西が「CDデビューとまでは申し訳ないので、チーム8で歌番組に出たい」と提案。メンバーから「お願いしま~す!」と声が上がった。

 ほか佐藤七海(18=岩手)佐藤栞(20=新潟)行天優莉奈(19=香川)谷口もか(17=宮崎)が出席した。舞台は22日まで。

※■はサンズイにウカンムリにマユ毛のマユの目が貝