「ブレイブ 群青戦記」(公開中) NHK大河ドラマの登場頻度も高い戦国時代は、タイムスリップ先としても好んで使われる。「戦国自衛隊」(79年)では、最新兵器で武装した自衛隊が歴戦の騎馬武者に苦戦し、「信長協奏曲」(16年)では歴史嫌いの高校生が信長に成り代わって人望を集めた。
今作では、スポーツ名門校が学校ごと桶狭間の戦い直前にスリップ。一線級の高校生アスリートに化学部が加わり、鍛錬された肉体と工夫で戦国武将と対決したらどうなるか。異種格闘技的な興味をかき立てる。
4カチンコ
まだ本戦が始まらない、周辺とりでを巡る緒戦の攻防に舞台を絞っているところがミソで、小競り合いだからこそアスリートたちのスキルが生かされる。
主人公の弓道部員はメンタルの弱い歴史オタク。腕は立つが、自分からは前に出ない「今どきの青年」を新田真剣佑が好演している。目力を抑え、前半はいらいらするほど情けない。彼のリーダーとしての成長が物語の軸でもある。
武将役ではこれが遺作となった家康役の三浦春馬さんが異彩を放つ。豪快で理想家肌のひと味違う家康像をものにし、序盤で真剣佑に刃を突きつけるシーンにはヒリヒリする迫力があった。【相原斎】
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