「映画 政見放送」。先週末イベント上映を行った本作、昨年2月に上演した人気舞台「政見放送」の映画版となる。タイトルは政見放送だが、実際は政見放送の後に行われる討論会をメインに、候補者たちの虚像と実像を描く内容になっている。

クセのある候補者たちが、二転三転と展開が変わる中、舞台上を駆け回る。しっかりとエンタメ作品に仕上がっている(はず)。9月9日から池袋シネマ・ロサにて公開されるのでご興味ある方はぜひ。

〇〇からの映画化。小説や漫画はじめドラマからも多く、最近では舞台からも増えてきている。〇〇=原作となるが、人気作品であればファンがついているので安定した収益が望め、また原作で描ききれなかった要素も多分に描けるのも特徴ではなかろうか。

とくに舞台の場合、シチュエーションが限られていることもあり、映画化した際に一気に世界観が広がる可能性がある。実際「映画 政見放送」でも舞台ではなかった各登場人物の背景を描くことでより魅力的な作品になっている(はず)。

そこで今回紹介したいのは「映画 政見放送」に出演している瀬戸利樹。サロンモデルを経て芸能界入り。大手事務所・研音に所属し、「仮面ライダーエグゼイド」にて鏡飛彩/仮面ライダーブレイブ役として初のレギュラー出演を務める。研音から仮面ライダーといえば福士蒼太が先輩にあたり、俳優のエリートコースといっていいだろう。

その後もコンスタントに出演を続けるが、昨年研音を退社し、今は別会社に所属している。今回は縁あって出演してもらったが、まず言いたいのは若手俳優にして画の安定感が半端ない。同年代の俳優と比べると映像のキャリアが長く、そのたまものといったところだろうか。

撮影時の印象で言うと、とにかく好青年。きっちりとあいさつができ、はじめましてのキャストスタッフにも丁寧な対応で好感がもてる。長いセリフなども難なくこなし、さすがエリートと感心していたが、先日のイベントで印象はガラリと変わる。

楽屋で主演の馬場良馬と小宮有紗と一緒だったが、撮影時のクールなイメージとは違い意外とよくしゃべり、アクションもオーバー。何かとこだわりのあるメンバーに対し、とにかくこだわりがないことを何故か主張する(笑い)。着こなしからブランドものだと思われたTシャツも実はファストファッションであり、ひどい時はひと夏2枚で過ごすらしい。

衣食にこだわりなく(おそらく住にも)、かといって俳優論をかますわけではなく、とにかくフラット。面白いと思うことを素直に楽しめるタイプであろう。今まであまり出会ったことがないかもしれない。

事務所を退所したあと、ファンイベントなども積極的に行っているという。素の部分もとても魅力的なので、これから新しい瀬戸利樹としてさらなるブレイクに期待できそう。今後の活躍に注目です。

◆谷健二(たに・けんじ)1976年(昭51)、京都府出身。大学でデザインを専攻後、映画の世界を夢見て上京。多数の自主映画に携わる。その後、広告代理店に勤め、約9年間自動車会社のウェブマーケティングを担当。14年に映画「リュウセイ」の監督を機にフリーとなる。映画以外にもCMやドラマ、舞台演出に映画本の出版など多岐にわたって活動中。また、カレー好きが高じて南青山でカレー&バーも経営している。今後は映画『その恋、自販機で買えますか?』『映画 政見放送』が待機中。