ライセンス藤原一裕(39)が17日、都内で初小説「遺産ゲーム」出版記念イベントに出席した。

 書き始めたきっかけを「コントの設定で埋もれてしまっているものが90本以上あったので、その中から文章にできそうなものを書き始めた」といい、「自分の中で一生懸命作ったのに消化できていないというか、もっと多くの人に見てもらいたいという思いがありました」と話した。また「スマホのメモ機能で書きためたので、スマホが開発されていなかったら、この本はここになかったです」という。

 2014年ころから書き始めたが、2015年には後輩芸人の又吉直樹が「火花」で芥川賞を受賞した。「『あいつ、何してんねん!』ってなりましたね」と笑った。「後輩の先生(=又吉)みたいに純文学ではないので、賞なんかもらえないと思うけど、何かしらの賞は狙いたいですね」と控えめだった。

 出版の企画は自ら出版社に持ち込んだ。「マネジャーには出版が決まった後の報告でしたが、僕が(芸人を)やめるとかネガティブな報告だと思ったようです」と笑い、「それでも、きっちり(印税を)抜くんでしょうね」と話した。印税は「住宅ローンの返済にあてたい」と堅実だった。

 「シリーズ始動とうたわれているので、次回作も考えてはいます。埋もれたネタもまだたくさんあるので」と続編への意欲もうかがわせた。