今月31日と2月1日に東京・日本武道館で開催予定だった欅坂46の単独コンサートが、関連グループけやき坂46(ひらがなけやき)の単独コンサートに振り替えられることが発表されました。

 欅坂46のセンター、平手友梨奈(16)が、右腕のけがで全治1カ月と診断され、運営側が「万全のパフォーマンスが困難」と判断したためです。

 けやき坂46は、16年5月に1期生12人で誕生しました。当初、欅坂46のアンダーグループ(下部組織)として立ち上がりましたが、スタッフの予想を超えるスピードで成長していきました。

 昨年は、単独で全国ツアーも行い、徐々に経験も積んでいます。けやき坂46単独でのファンも増えてきており、斉藤京子(20)や加藤史帆(19)らの握手会人気は、欅坂46の人気メンバーにも迫る勢いです。

 グループの武器であり、最大の特長は「ハッピーオーラ」です。

 影山優佳(16)潮紗理菜(20)高本彩花(19)ら、パフォーマンス中に思い切り笑顔を振りまくメンバーも多く、見るものを「幸せ」にするステージが持ち味です。特に、オリジナル曲「誰よりも高く跳べ!」は、欅坂46と出演するコンサートの中でも、有数の盛り上がりを見せています。

 それでも現状は、決して恵まれた環境で活動をしているとは言い切れません。欅坂46のシングル表題曲の選抜メンバーは、全て欅坂46のメンバー。けやき坂46には、オリジナル曲はあるものの、欅坂46のシングルにカップリングとして収録されるだけで、実は、メンバーが音楽番組に出演する機会は、ほとんどありません。

 それでも、「けやき坂46だけで十分CDデビューできる力がある」と話す音楽関係者もおり、けやき坂46活躍の場を待望するファンが、日に日に増えてきている印象です。

 昨年8月には、2期生9人も加入し、金村美玖(15)小坂菜緒(15)浜岸ひより(15)の中3トリオを始め、フレッシュな面々も加わりました。10月期には、テレビ東京系で主演ドラマ「Re:Mind」も放送されました。

 そして迎えた新年。けやき坂46は、欅坂46のコンサートの前日、1月30日に日本武道館公演を開催することを、既に発表していました。そして今回、欅坂46公演の振り替えによって、思わぬ形で3日間連続で同所公演を行うことになりました。メンバーにとても大きなプレッシャーが、かかることでしょう。ただ、それも考え方を変えれば、大きなチャンスと捉えることもできると思います。

 ファンや関係者は、日常的に「漢字」「ひらがな」という名称で各グループを呼んでいます。一般的には、けやき坂46の知名度は、まだまだ低いと言っていいかも知れません。

 ただ、日本武道館公演で見せるパフォーマンスによっては、その実力や魅力、存在感が広がり、多くの人が「欅って、ひらがなもいるんだ」と関心や興味を抱くことになるかも知れません。

 降って湧いたような代替公演を含む日本武道館3日連続公演。これが、グループにとって、大きな分岐点になる可能性が十分にあると、私は感じています。