大野いと(22)と森崎ウィン(27)が24日都内で、ベトナムとの国交樹立45周年を記念して制作された映画「クジラの島の忘れもの」(牧野裕二監督、5月12日公開)の舞台あいさつを行った。

 沖縄を舞台にした日本人女性とベトナム人男性のラブストーリー。過去の出来事で心に傷を負う愛美(大野)が、コア(森崎)との出会いにより前向きに変わっていく姿を描く。

 森崎はベトナムと同じ東南アジアのミャンマー出身で、「ベトナムには勝手に親近感を抱いていた」という。“日本にやってきた研修生”という役どころだったため、「日本語が上手ではないしゃべり方を研究しました。それがいちばん難しかったです」と、役作りには苦労したようだ。

 ベトナムを訪れるのは、2人とも撮影が初めてだった。ベトナムの印象を聞かれた大野は、「バイクの量が本当に多い。堂々と信号無視するのが主流らしくて、それがたくましく見えました(笑い)」。ベトナムの食も味わい尽くしたようで、「ココナツウオーターとか、フォーとか、あとはカエルを食べました。チキンみたいでおいしかったですよ」と笑顔で話した。

 作品の見どころを聞かれると、大野は「ベトナムと沖縄の美しい風景がたくさん映し出されていて、そこがひとつの見どころ。あとは、愛美がコアと出会って、考え方や価値観がかわっていくところに注目して見てほしい」。森崎は「現代の恋愛は、ちょっとした黒い部分ばかりに注目が集まるけど、そんな中で純愛の物語をお届けできることがうれしい。こんなにもまっすぐな純愛があるんだと共感してもらえたら」と話した。