平成のバラエティーとして、視聴者の記憶に残る番組が日本テレビ系「進め!電波少年」シリーズ(92年~03年放送)だろう。無名の芸能人ながら「アポなしロケ」「ヒッチハイク」「懸賞生活」など常識を覆す企画の数々で、視聴率30%を超えるモンスター番組となった。

演出で自らも出演もした「Tプロデューサー」こと土屋敏男氏(62)が、幻の企画も明かしながら、電波少年と平成のバラエティーを振り返った。

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土屋氏は、番組のために体を張った出演者らへの感謝を忘れない。「松っちゃん(松村邦洋)は本当に一生懸命やってくれた。『電波少年の命』」と評価。番組降板は「今でも申し訳ないと思っている」と話した。猿岩石の有吉弘行(44)は電波少年後の低迷から見事に復活。「すごいと思いますよ。3年くらい仕事ゼロの期間があったらしくて。西武球場ゴールのピークからゼロですから。地獄だったと思う。この3年が彼を作った」と思いやった。ゲイバーへの突撃取材が話題となった出川哲朗(55)についても、「(今や)紅白の審査員ですから」と、活躍に目を細めた。

土屋氏は出演者に課したムチャぶりについて「情を入れると人と同じ番組しか作れない。だから、非情に」と説明。現在は交流があるとし「みんな戻ってきてくれたから良かった」と笑顔だった。