中居正広(46)が13日、司会を務めるテレビ朝日系「中居正広のニュースな会」(土曜正午)で、9日に亡くなったジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(享年87)について、初めてコメントした。

先月18日にジャニー氏が倒れてから、何度も病室に見舞った中居だが「また、明日、明後日、来ますんで、というのが最後になった」。そして「『たくさんの人に愛される人になりなさい』とたくさんの人を教育したジャニーさんだけど、あなたが一番たくさんの人に愛されてたじゃない」と話して、目を潤ませた。

この日は冒頭から、ジャニーズ事務所の所属タレントたちが出席したジャニー氏の「家族葬」の模様を伝えた。中居は画面右上のワイプの中に映し出されて、神妙な表情で見守った。

近藤真彦、少年隊、滝沢秀明、嵐、そして黎明(れいめい)期のジャニーズやフォーリーブスなど、ジャニー氏が育てたジャニーズの映像が映し出された。91年のSMAPのデビュー曲「Can'tStop!!-LOVING-」では、96年に卒業した森且行(45)を含めた6人が歌う映像が映し出された。

中居は「僕個人として、とても大きな出来事でした。個人的な思いはたくさんあるんですけど、僕らにとっては一分の一、1対1でしたが、ジャニーさんにとっては子供(所属タレント)は何百人といる。何百分の一にすぎないのかな。(ジャニーズの)所属タレントの皆さんは、着飾ることなくコメントしていた。芸能プロの、企業の社長が亡くなったことでこんなにコメントが集まるものなのかと思う」と話した。

多くのタレントに「お父さん」と慕われたジャニー氏だが、中居は「僕は、怖かった方かな。怖かった世代です。プライベートでも、いろいろ厳しくしてもらった」と振り返った。

そして「最初に照明を教えてもらいました。光量の強い照明がある時代じゃなかったので。ジャニーさんは80番台という、ちょっとピンクがかった照明が好きだった。『80番台で赤から紫になるのが躍動感がある。僕は88番、パーパーが好き』と言ってました。僕たちの世代からタレントが演出をすることもあって、88番を使ってたら『使いすぎだよ!』と言われました」と笑った。そして「大成功は細部に宿るということを教えてもらった。細かいことを積み重ねなさいということだった。『ライブは明かりで決まる』と言ってました。15、16歳の時のことだけど、この子にはこの学びをと考えていたんだと思う」。

現在、多くの番組で司会として活躍する中居だが「僕のトークの才能を見いだしてくれたのもジャニーさん。15、16歳の時に、光GENJIのライブが始まる15分前の『前説』を命じられた。何をしゃべるか分からないから、ジャニーさんが台本を書いてくれた。丸暗記して、それを毎回しゃべってたんだけど、ちょっとユーモアを入れるとウケる。それを繰り返すと怒られた。『いくらウケたからって、何度繰り返すんだ』って。マッチみたいになりたい、少年隊みたいになりたいって思っていたのに、なんで俺、トークなんだと思った」と話した。

そして「打ち合わせている最中に、人があいさつに来て、ドアを閉めて出て行くときにジャニーさんが突然『アハハハ』って笑いだした。静かだと『悪口を言われているんじゃと不安になるかもしれない。YOU、埋めなきゃダメだよ』と言われた。人に対する配慮を教えてもらった」と感謝の言葉を口にした。