女優階戸瑠李(しなと・るり)さんが8月28日に亡くなったことを31日、所属事務所が公式サイトなどで発表した。31歳の若さだった。階戸さんは持病があったというが、詳しい死因は確認中。事件性や自殺の可能性はないといい、葬儀、告別式は親族だけで執り行う。

階戸さんは16日に放送されたTBS系人気連ドラ「半沢直樹」(日曜午後9時)第5話で、主人公の半沢が出向いた丸岡商工のやる気のない社員・北川を演じ、SNSなどで話題になったばかりだった。半沢が事務所を訪ねて来てもメークに夢中で、簡単に社長の居場所を教えてしまうという社員役で、物語が動くきっかけになり、その演技が注目を集めた。

所属事務所は「あまりにも突然の訃報に接し現実を受け入れ難く、とても残念でなりません」とし、「自宅にて持病による発作が起き、本人と連絡が取れないことを心配したご家族が、自宅を訪問し発見された次第です(元々、てんかんを少し有しておりましたが、現在確認中となります)」と報告した。

階戸さんは亡くなる前日の27日までSNSを精力的に更新していた。しかし、映画の先行上映に間に合わなかったことを「先行上映出遅れた がびちょん」と、泣き顔マークを使いながらおちゃめに嘆く投稿をしたのを最後に更新されていなかった。訃報は、SNSの更新がないことを心配する声が上がっていた矢先のことだった。ファンからは「信じられない」「『半沢直樹』を最終回まで見届けてほしかった」などと悲しむ書き込みが相次いだ。

◆階戸瑠李(しなと・るり)1988年(昭63)10月30日、石川県生まれ。モデル活動を皮切りに、ドラマ、映画、舞台などで活動。最近ではNetflixで配信された「全裸監督」、映画は「クソ野郎と美しき世界」「娼年」、舞台「嫌われ松子の一生」などに出演。剣道3段。趣味は舞台、映画観賞で、SNSにも感想などをつづっていた。