嵐の二宮和也(37)が2日、都内のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「浅田家!」(中野量太監督)初日舞台あいさつで、観客を入れての舞台あいさつの壇上に立った感慨を口にした。

二宮は入場時、拍手で出迎えた客席に向かって「公開できて本当に良かった」と笑みを浮かべた。その上で「レギュラー番組もやっているんですけど、通常だったら、お客さんが協力してスタジオを盛り上げてくれたりするんですけど、そういうのがなくなった。そっちが定着しつつある」と、新型コロナウイルスの感染拡大後、テレビの収録も舞台あいさつも、コロナ以前とは様相が変わってしまったことを振り返った。

9月19日に政府がイベントの制限を緩和し、配給の東宝では、初の観客を入れての舞台あいさつとなった。二宮は「僕も、こんなにたくさんの人に会ったの久々です。みんな、しゃべられないんでしょう? だから、スベっているわけではない…我々は楽しくやることが出来ている、ということで良いんですよね?」と客席に呼びかけた。

その上で「みんなも多分、久々に生の芸能人、見たんでしょうし」と口にした。観客がうなずき、拍手すると「動きだした…って感じが一番強い」と舞台あいさつを生で出来た喜びを重ねて強調。劇中で兄を演じた妻夫木聡(39)も「二宮君が言っていたように、公開することが、こんなにうれしいんだと感じたし、映画は見て頂いて完成する。皆さんの前に立てたことが、本当にうれしい」と喜んだ。

「浅田家!」は全国343館で公開され、初日舞台あいさつは150館の劇場に生中継された。二宮は舞台あいさつの最後に「本当は大爆笑、大爆笑だったけれど、こういうご時世ですから、そういうことはしない」と声を上げず、拍手で舞台あいさつを盛り上げた観客に語りかけた。

その上で「これから、どんどん、こういう形で映画の世界は戻ってくると信じています。みんなで舞台あいさつしたり、一緒に見たり…こういう状況になる前は、映画館に映画を見に行く価値観が見えなってきて、手軽に家で見られる、という需要が高まった感じがあった」と語った。そして「やっぱり、知らない人と一緒になって同じものを見て共有する映画の力はあると再認識した。こういうことができるように、僕たちは頑張っていきたい」と今後の映画作りへの意欲を語った。