宝塚歌劇団宙組の人気スター和希(かずき)そらが22日、兵庫・宝塚バウホールで、主演舞台「大正浪漫抒情劇『夢千鳥』」の初日を迎えた。

18年8月に「ハッスル メイツ!」で主演を務め、今作が2回目のバウ主演。和希は、映画監督の白澤優二郎と、実在した大正ロマンを代表する画家、竹久夢二の2役を演じる。叙情画の世界観の中で繰り広げられる男女の愛憎劇を、歌やダンスで力強く表現した。

日本を代表する映画監督の白澤優二郎は、事実上の婚姻関係がある女性がいながらも、新作のたびに主演女優と浮名を流していた。その白澤が次回作として手がけるのは、竹久夢二の人生を描く物語。夢二もまた、色めいたうわさが絶えず、年上妻と縁を切れないまま、女学生への思いを募らせていた。撮影が進むと、白澤は自分と夢二の境界があいまいになっていく。

10年入団の和希は、宙組一筋。名前も「そら」で、宙組愛は深い。ちゃめっ気もあり、明るい素顔で、宙組を盛り上げるスターが、叙情的な愛憎劇で新境地を開く。

ヒロインは天彩峰里。白澤と事実上の婚姻関係にある女優・赤羽礼奈と、夢二の元妻・他万喜を演じる。

公演は5月3日まで。