俳優藤岡弘、(75)が12日、トキワ荘マンガミュージアム(東京都豊島区)で行われた映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」(22日公開)の完成披露イベントに出席し、初代仮面ライダーとして、令和のヒーローに「頼むぞ」と思いを託した。

仮面ライダー50周年と、戦隊ヒーロー45周年を記念し、「仮面ライダーセイバー」と「機界戦隊ゼンカイジャー」がコラボした映画。藤岡は、仮面ライダー1号本郷猛役で出演している。原作者石ノ森章太郎氏が青春時代を過ごしたトキワ荘を再現した場所に立つと「感慨深く、こみ上げるものがある」と話した。

セイバー役の内藤秀一郎(25)、ゼンカイジャー役の駒木根葵汰(21)、謎の少年役の鈴木福(17)ら令和のヒーローに対し「世界の未来を背負う子どもたちに、愛と正義、勇気、感動、夢を伝えていく責任をともなう。失望させないようにヒーローに取り組んでもらいたい。頼むぞ」と熱く語った。

内藤は、藤岡との共演を振り返り「仮面ライダーのレジェンドなんだとあらためて思った。今の言葉を忘れずに役者人生に生かしたい」。記念作への出演に「ラッキー」と陽気に語っていた駒木根は、藤岡の登場に「これがヒーローの元祖なのかと、オーラをひしひしと感じた。ラッキーとか言ったのがすごく恥ずかしい」と笑わせ、「歴史の詰まった大きな作品。誇れるもの、胸を張ってお届けできるものです」とした。

3歳からの熱烈な仮面ライダーファンである鈴木は、キーマンとなる謎の少年役での出演に「通行人役でもよかったのに、まさかこんな大きな役でうれしい」。子役時代に藤岡からライダーベルトをもらったエピソードなどを披露した。藤岡から「こんな立派になって」と声を掛けられると、17歳になった今も「僕は仮面ライダーになりたいんですけど、どうしたらいいですか」と質問。「自分を成長させるための努力」の大切さを説かれ、真剣に聞き入っていた。