来月11日に発売予定の米DCコミック「スーパーマン」の最新巻に登場するスーパーマンが、両性愛者として描かれていることが明らかになった。

「スーパーマン:サン・オブ・カルエル」シリーズの主人公は、元祖スーパーマンとして知られるクラーク・ケントと記者のロイス・レインの息子ジョン・ケイトで、5巻で日系人の男性記者ジェイ・ナカムラと恋に落ちるエピソードが登場するという。DCコミックは11日、2人がキスを交わす場面などを公開。SNSはさっそくこの話題で持ち切りとなり、さまざまな意見が交わされている。

ピンク色の髪で眼鏡をかけたナカムラは、第3巻で新たにスーパーマンとなったジョンが過酷な任務に疲れた際にそばで寄り添う存在として初登場していた。そんなナカムラがケントの心を癒やす中でいつしか2人の間に恋心が芽生えていったようだ。

作者のトム・テイラー氏は、「誰もがヒーローを必要とし、誰もがヒーローの中に自分自身を見るに値すると常々言ってきた。DCとワーナー・ブラザースがこの考えを共有してくれたことにとても感謝している。スーパーマンのシンボルは常に希望、真実、正義を表しています。コミック界でもっとも強力なスーパーヒーローにより多くの人が自分自身を見ることができるようになります」とコメントしている。

ちなみにスーパーマンが両性愛者であることを公表した11日は、国際カミングアウト・デーで、同性愛者や両性愛者、トランスジェンダーの人たちを支援する日とされている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)