OSK日本歌劇団の創立100周年記念公演「レビュー 春のおどり」の製作発表が10日、大阪市内のホテルで行われ、トップスター楊琳(やん・りん)は、100年の伝統を背負い「熱く激しい最高のレビューを」と約束した。

公演は来年2月5~20日に大阪松竹座、同3月25~27日に東京・新橋演舞場で行われる。

OSKは松竹創業者の1人である白井松次郎の発案で誕生。姉妹劇団SKD(松竹歌劇団)や、宝塚歌劇団とともに、日本にレビュー文化を提示し、けん引してきた。その後、存続危機などを乗り越え、来年創立100周年を迎える。

トップ楊は、05年に劇団研修所に入り、07年に初舞台。昨年8月、特別専科に移った桐生麻耶の後任として、トップに就いた。

コロナ禍で、なかなか公演もままならない中、100周年公演が決まり「(来年は)本当に大きな節目です。関係者の皆さま、私たちを応援し、支えてくださるファンの皆様のおかげだと本当にありがたく思っています」と感謝した。

記念公演は大阪から始まり、東京、京都と3都市を回り、総勢52人の全劇団員が出演予定。楊は「こんなに幸せなことはございません。感謝の気持ちを胸に、劇団員一丸となって、熱く激しい最高のレビューショーをお届けします」と宣言。100年の重みに「重圧も感じるし緊張もしますが、それ以上にワクワクしています」と目を輝かせた。

前トップで特別専科の桐生は「1年目の時から知っている楊がもう立派なスピーチをするのかと、本当に感慨深いです」と、親心のような感想も。苦難を乗り越え1世紀を迎える劇団史を思い「本当に劇団員だけではなしえなかったことです」「100年のその先も、前向きで打たれ強く、力強いOSKをご披露いたします」と約束した。