第94回米アカデミー賞で、邦画では09年の「おくりびと」(滝田洋二郎監督)以来13年ぶりに国際長編映画賞を獲得した、映画「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督(43)、主演の西島秀俊(50)山本晃久プロデューサー(41)が5日、都内の日本記者クラブで会見を行った。

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濱口監督は代表質問の中で、ハリウッドからオファーが来たら? と聞かれると、前回の同賞で作品賞と監督賞を受賞した、クロエ・ジャオ監督(40)から「正気でいなさい」と言われたと明かした。同監督は「ノマドランド」の後、スーパーヒーローを描くマーベルコミックスを映画化した「エターナルズ」を監督した。アカデミー賞受賞で、インディーズからメジャーの作品にステップアップしている、同監督の言葉を、濱口監督は「重い言葉」と評した。そして「ハリウッドからオファーが来たら…分からない。具体的に脚本を読んで、響き合うものをやりたいというのが本当のところ。インディペンデントから大きな映画を作られた方。足を地にしっかり着けていられる題材があったら、挑戦したい」と語った。

その上で「アカデミー賞は全く別世界のこと。目の前に広がっている光景を見ても、これだけカメラにさらされることがない。体験したことがない世界に、自分を導いてくれるものなんだろうな、ということは想像しています」とアカデミー賞を評した。