第94回米アカデミー賞で国際長編映画賞を獲得した、映画「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督(43)と俳優陣が5日、東京・TOHOシネマズ日比谷で凱旋(がいせん)舞台あいさつに登壇した。

この日は、3月27日(日本時間28日)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開かれた、アカデミー賞授賞式に出席した濱口監督と西島秀俊(50)霧島れいか(49)岡田将生(32)のほか、出席できなかった三浦透子(25)も登壇。檀上では、邦画では09年の「おくりびと」(滝田洋二郎監督)以来13年ぶりの国際長編映画賞のオスカー像もお披露目された。

濱口監督は受賞後、オスカー像の印象を「重い」と語った。その上で、20年に非英語作品初の作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4冠を獲得した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督(52)が片手で持ち上げたことを例にあげ「ジュノ監督が軽々と上げられていたので軽いのかと思ったのですが、意外と重いんだなと」と語ったが、この日の檀上でも同様の感想を語った。西島、岡田、霧島もオスカー像を手にしており「重かった」と口々に語った。

そんな中、三浦は、濱口監督から「三浦さん、持ってみる?」と促されると、左手を台座に添えて、右手でオスカー像を持った。ただ、意外にも「重い、重いと言われたから…そんなに重くなかった」と笑った。周囲から「重いよ」などと声が飛ぶと「いや、重いんですけど、別に…」と苦笑いした。これには、濱口監督も「三浦さんの筋力が、すごい」と笑った。

三浦は授賞式の檀上で、濱口監督が「三浦さん、取りました!! ありがとうございます!!」と日本語で歓喜の声を上げたことについて聞かれ「画面に映っているのが、すごく誇らしく、家族が(テレビや映画に出ている)私を見ると、こんな感じだったのかなと」と独特の言い回しで感想を語った。