笠井信輔アナウンサー(59)が28日、東京・イイノホールで行われた、神尾楓珠(23)の主演映画「20歳のソウル」(秋山純監督、5月27日公開)完成披露舞台あいさつの司会を行い「闘病シーンは涙が出るほど、心がふるえました」と語った。

「20歳のソウル」は、作家・中井由梨子氏の同名小説の映画化作品。千葉県船橋市立船橋高吹奏楽部でトロンボーンを担当し、代々受け継がれる応援曲「市船soul」を作り上げながら卒業後、がんのため20歳の若さで亡くなった浅野大義さんの実話で、浅野さんを神尾が演じた。

笠井アナは、悪性リンパ腫の「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」と診断され、19年12月に入院、治療を経てアナウンサー業などに復帰した。そのことを踏まえ「私は2年前に、がんのステージ4。4カ月半の入院、治療を行いました。ですから、この作品に描かれている闘病シーンというのは涙が出るほど、心がふるえました」と語った。

その上で「しかし、この作品は闘病だけを描いているのではありません。浅野さんが全身全霊、全力で情熱を吹奏楽に注ぎ込んで、20年の人生を生き切った実話を元に、親友や仲間達の希望を描いたからです」と作品を紹介した。

劇中で浅野さんの彼女の宮田夏月を演じた福本莉子(21)は「大義さんの彼女がいて、今日、いらっしゃると聞いて、より緊張しています」と、モデルとなった実在の女性がこの日、来場していると明かした。その上で「柔らかくかわいらしい方だったので、神尾さんが演じる大義君を支えられたらなぁと思い、演じました」と笑みを浮かべた。