歌手さくらまや(24)がミュージカル女優として輝きを放っている。

03年にスタートし、毎夏開催している名作「赤毛のアン」で、アンの親友ダイアナ・バリーという貴重な役どころを15年から連続で熱演。コロナ禍だったが、今年の各地公演も千秋楽を迎えた。女優としてステージにかける思いや、来年に迎える歌手15周年への意気込みなどを聞いた。

   ◇   ◇   ◇

10歳で最年少演歌歌手としてデビューして14年。ここ3年はコロナ禍で歌手活動を大きく制限されているが、15年に初挑戦して以来の“ライフワーク“となっているミュージカル「赤毛のアン」では、唯一無二の存在感を放ち続けている。

「最初の3年くらいは余裕がなくて、言葉などが棒読みというか『演技』だったんです。でも、最近は(共演)相手の言葉の雰囲気で、するっと自分の言葉が出るようになってきている。ダイアナという役と同化しつつ、セリフが出るようになっていると思います」。確かな手応えを感じている。

「赤毛-」の公演は03年にスタート。20年の歴史の中で、同じ役を8年間(20年はコロナで中止)続けているのは、さくらだけだ。背景には「任せて安心」という、制作側の信頼感がある。そして、さくらならではの工夫も見逃せない。ソロパートでこぶしを回して演歌っぽく歌唱し、コミカルな演技を随所に取り入れている。

「ずっとステージを集中して見ているお客さんが、ちょっと笑って、空気が緩和してくれたらいいなっていう狙いもあるので全力で頑張っています。演出の方からも、私っぽく、お客さんをクスッと笑わせてくれたらうれしいと言われています。笑いあり泣きありです」。

その一方で、共演者の多くが劇団や舞台出身者なので戸惑いもあるという。

「ダンスはいまだに苦手ではありますね。周りの方はダンスのプロばかりですから、指先までしっかりしなきゃなって、いつも見習っています」。歌唱法も演歌との違いが大きい。「演歌を歌うときは、足をちょっと広げて力を入れたくなっちゃうんです。でも、ミュージカルではしっかり足は閉じて背筋は伸ばして、(役柄の)お嬢さまに見えるように。そういうのを気を付けてやっています。そして、合唱の部分は癖がなくきれいな声で、共演する皆さんと合うような音量で歌っています」。

ミュージカル女優としての存在感や期待感が年々増しているが、本人は「軸足はあくまで歌」だと言い切った。

「歌が好きで得意だからです。職業へのこだわりは全然ないのですが、やっぱり歌かなと思います」。そして、歌を通じて聞く人を元気づけたいと力を込めた。「大げさな言い方をすると、音楽って『コロナのワクチン』みたいなものだと思っているんです。音楽を聞くと元気になるじゃないですか? 皆さんがちょっとでも元気でいられるように私は歌を頑張っていきたい。私自身も結構、ハッピーな人間なんで(笑い)」。

来年は歌手デビュー15周年の節目を迎える。「スタッフと相談をしながら、やりたいことをいっぱいやっていきたい。今から楽しみです」と、期待を膨らませていた。

プライベートでは、7月下旬に車の運転免許を取得。「7匹いるワンちゃんたちとキャンピングカーで出掛けたいと思ったのがきっかけ。海にも行きたいですね」。恋人とのドライブが目的ではないか? と質問すると、笑いながら否定し「恋人ができたらきちんとお知らせします。その時は温かく見守ってくださいね」。

ハッピーオーラを全開に、これからも、歌にミュージカルに全力投球で多くの人に元気を届けていく。【松本久】

◆さくらまや 本名草野真耶。1998年(平10)7月26日生まれ。北海道出身。日大法卒。幼い頃から音楽の英才教育を受け、04年に全国童謡歌唱コンクールグランプリ大会で金賞。08年に10歳の最年少演歌歌手として「大漁まつり」でデビュー。09年に日本レコード大賞新人賞、日本有線大賞新人賞。同年にTBS系「水戸黄門」で俳優デビュー。茨城県取手市のPR大使。趣味は読書、ゲーム。血液型O。