宝塚歌劇団は28日、宙組トップ真風涼帆(まかぜ・すずほ)が、来年6月に退団すると発表した。相手娘役の潤花も同時退団する。

真風は29日午前に大阪市内で、潤も同日午後、兵庫県内で退団会見を開く。

真風は、今年11月で就任丸5年を迎え、現役5組トップで最長キャリア。175センチ長身で舞台映えする華やかな容姿もあって、宝塚らしいノーブルな男役として人気が高い。

近年では柚希礼音(元星組トップ)の11作、明日海りお(元花組トップ)の10作に次いで、本拠地9作での退団。昨夏の東京五輪閉会式では、センターで国歌斉唱して、話題を呼んだ。

退団公演は、来年3月に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」。同公演の東京宝塚劇場千秋楽をもって退く。

真風は06年入団。星組に配属され、新人公演に近年最多タイの5回主演し、新人時代から大型スター候補として注目されてきた。

15年5月に宙組へ移り、前トップ朝夏まなとを支え、17年11月に同組トップに就いた。軍服などコスチュームもの、マントさばきから、シンプルなスーツものまで、男らしいたたずまい、着こなしに磨きをかけ、品格も携えた「宝塚王道」の男役として存在感を示してきた。

今年は初舞台を踏んだ思い出の「NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-」にも主演。現在は8月27日に宝塚大劇場で開幕した「HiGH&LOW-THE PREQUEL-」「Capricciosa(カプリチョーザ)!!」で、東京公演の開幕を待つ。「HiGH-」は、EXILEらを要するLDHとのコラボ作としても話題を呼んでいる。