どんな人でも、何かを始める時には何かしらのきっかけがある。例えば、スポーツなら「兄弟がやっていたから」「友達がやっていたら」「テレビで見てかっこいいと思ったから」。芸能界なら「●○さんに憧れたから」「歌が昔から好きだったから」「人に感動を与えられるような人間になりたかったから」などなど。まさに千差万別。人の数だけきっかけはある。日々の取材の中で最近、「へぇー」と思った1人の、あるきっかけを知った。
1月28日、都内で、GENERATIONS関口メンディー(32)が、長編アニメーション「ONI~神々山のおなり」の堤大介監督とトークショーを行った。同作に感動し、自身のツイッターで感想を発信したのをきっかけにトークショーが実現。その日が初対面となり、堤監督から自身の過去のことを根掘り葉掘り聞かれた。
小学生から始めた野球を高校まで続け、日体大には一般入試で進学した。推薦枠が取れなかったことを理由に大学では野球を断念し、ダンスサークルに所属。先輩が、LDHが運営するエンターテインメントスクール「EXPG STUDIO」の特待生だった縁で紹介され、自らも特待生になり、努力の結果、20歳でGENERATIONSのメンバーになった-。というのは、周知の事実。そこで、堤監督から「では、なぜダンスを始めたのか?」と問われ、赤裸々に語り始めた。
「正直な話、ちょっとモテるようなことをしようと思って」
日体大入学後、どのサークルに所属しようか? と考えていた時に思った。これまで野球一筋で高校は男子校。「文化祭でも女子に話しかけられなくて、青春は全くしてなくて」。年頃の男子が女子を意識するのは至極当然のこと。「それでイケてるグループがいるコミュニティーに入ろうと思って。いろいろ探しているとイケてるっぽいのがダンスサークルだったんです」と明かした。
さまざまなサークルが“新歓(新入生歓迎会)”の呼びかけを行っている中、目当てのダンスサークルを見つけた。すると、ダンスサークルのすぐ近くにダブルタッチサークルを発見。「その2つ(ダンスサークルとダブルタッチサークル)が日体大では有名で」と心が揺らぎ「僕は単細胞なのでアクロバティックができる方がモテると思ってダブルタッチに入ろうとしたんです」。
すると、ダンスサークルの先輩が自身のもとに駆け寄り「君、ハーフだよね? ダンスやった方がいいよ」と引き留められたという。その時の様子について「謎の言葉ですよね」と苦笑しながら振り返りつつ、先輩の熱意に引き込まれたことも明かした。先輩にアクロバティックがしたいことを伝えると「ダンスでもできるよ」と言われ、目の前で華麗なバック宙を披露された。「それで決まりました」と揺れ動いていた心が決まった。
ただ、ダンスは未経験。「この見た目なので、初めて練習に行った時はどよめきました。『絶対ダンスうまいじゃん!』って。でも当然踊れるわけもなく、みんながずこーんって感じで」。それから鍛錬の日々が続いた。授業と授業の合間や授業後の練習はもちろん、授業中も座りながらできる練習やトレーニングを重ねた。最初は「モテようと思って」始めたダンスだったが、周囲から上達をほめられるようになり「それがモチベーションになりました。ほめられるともっともっと頑張ろうと前向きになるんです」。
そして、EXPGに特待生入りし、さらに努力を重ねてGENERATIONSのメンバーとなり、EXILEのメンバーにもなった今がある。ニュース性のある話題でもなければ、とっておきのネタというわけでもない。ただの昔話かもしれないが、非常に興味深い「きっかけ」話だった。【佐々木隆史】



