高良健吾(35)が6日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われた「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」オープニングセレモニーに、監督として登壇した。

高良は、5人の人気俳優が短編映画の監督に挑戦するプロジェクトの第3弾「WOWOW アクターズ・ショート・フィルム3」で監督作「CRANK-クランク-」を製作した。監督作を手がけ、面白かったこと、難しかったところを聞かれると「面白かったところも、苦労したところも、まず脚本。自分で脚本を書いてみるということが楽しかったし、本当に苦労した…1番、苦労しました」と語った。

21年にスタートした「WOWOW アクターズ・ショート・フィルム」第1弾の時に「いつか自分も撮りたい」と思い、脚本を書いていたという。ただ、今回は「その話とは別の話になったけど、この話自体は半年、やっていました」と、脚本の開発、執筆に半年かかったと明かした。

物語は、東京中を走り回るメッセンジャーの丸が、仕事帰りにメッセンジャー仲間のヒデから東京を離れるかもと聞き、自分の未来に不安を抱く物語。丸を中島歩、ヒデを染谷将太が演じた。題名について聞かれると「題名に込めたのは、まず自転車の部品にクランクがあり、その部品がないとペダルを回せない。クランクイン、アップという言葉があるように、昔の映画はカメラにクランクを差して、回しながら撮影していた。回る、回り続けるという意味を込めた」と説明した。ストーリーについて「自転車に乗っている人を撮りたいので、知り合いのメッセンジャーをモデルに描いた。自転車のシーンは長いんですけど、長い時間の中で、この人がどういうことを考えているか、という余裕を持たせたくて結構、長くやった」と振り返った。

「WOWOW アクターズ・ショート・フィルム」は、365日の準備期間をかけ、48時間で撮影し、25分以内にまとめ、かつ監督を務めた俳優が1シーンでも出るのが条件。高良のほか玉木宏(43)が「COUNT 100」、中川大志(24)が「いつまで」、野村萬斎(57)が「虎の洞窟」、この日はリモートで参加した土屋太鳳(28)が「Prelude~プレリュード~」で監督を務め「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」のグランプリを目指す。

「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」は、04年から米アカデミー賞公認となったアジア最大級の国際短編映画祭。インターナショナルカテゴリーが25周年、アジア・ジャパンカテゴリーが20周年を迎える本年は「UNLOCK」がテーマ。20年からアカデミー賞候補枠が4枠となっており、16年には「合掌」が、米アカデミー賞短編実写部門でオスカーを獲得した。