20日に開催されるFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会決勝戦を前に、イングランドが初の決勝進出を決めたものの、英王室のウィリアム皇太子(41)が観戦のため現地を訪問しないことに国民から非難の声が上がっている。

王室一家は現在、スコットランドのバルモラル城で1か月間の夏の休暇を楽しんでおり、皇太子はイングランドサッカー協会(FA)の会長を務めているにも関わらず決勝戦を現地で観戦しないことが発表されていた。イングランドは、共に初優勝をかけてスペインと対戦する。

英ラジオLBCは、オーストラリアを訪問せずに国内にとどまるという皇太子の決断は、多くの英国民に受け入れられていないと報道。ニュースキャスターのニック・フェラーリ氏は、「スペインはレティシア王妃と娘のソフィア王女を派遣することができるが、我々は文化担当大臣ルーシー・フレイザーを派遣する。もし、これが男子だったら、全員が会場にいるだろう。国王も訪問するかもしれない。FA会長のウィリアム皇太子は間違いなく行くだろう。しかし、女子の場合はそうはならないらしい」と、王室の対応を痛烈に批判した。

米FOXスポーツも、スペインは早々に王妃と王女のシドニー訪問を決めたが、英国は国王も皇太子も派遣しないことに一部のメディアや多くの国民から批判が集まっていると報道。過去17年間FAの会長を務めてきた皇太子は、夏休みを数日間中断してシドニーまで長時間のフライトをする予定はないと皮肉っている。

また、元スポーツ大臣のジェリー・サトクリフ氏が、「プリンス・オブ・ウェールズは出席すべきだと思う。長い旅程であることは承知しているし、家族との約束もあると思うが、これは特別なこと。ワールドカップ決勝戦であり、彼はFA会長だ」と述べていることなども伝えている。

イングランドがこれまで唯一W杯決勝戦に出場した1966年のイングランド大会では、昨年9月に死去したエリザベス女王が出席し、優勝したイングランドの主将にトロフィーを授与したという。しかし、この時の決勝戦は、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたとFOXスポーツは伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)