女優中島唱子(57)が1日、11月29日に89歳で死去した脚本家の山田太一さんを追悼した。
中島は83年に放送がスタートしたTBS系ドラマ「ふぞろいの林檎たち」に出演した。
所属事務所を通じて発表したコメントは以下の通り。
今朝、山田さんの訃報を知り言葉に言い尽くせぬ悲しみの中にいます。そして、現実としてまだ受け止められず、ただ呆然としています。わたしにとって、山田太一さんは父でもあり、人生の師でもあり、恩人のような存在でした。
40年前の春。あのドラマの「ふぞろいの林檎たち」のオーディション会場ではじめて山田太一さんとお会いしました。当時の私は平凡な高校生で、華やかな芝居の世界とは、ほど遠い地味な日常の中にいました。あの時の山田さんは、全身を耳にされて、真剣に私の話をきいてくださり、すべてを見通してしまうほどの大きな目をキラキラさせながらお話をしてくださりました。はじめて、人から自分を「肯定」してもらえた嬉しさと感動を今も鮮明に覚えていて忘れることができません。
山田太一さんに出会えていなければ、その後の俳優人生もなかったと思います。風変わりなオーディションでデビューし、時には生きづらい芝居の世界に悩む時も父のように温かく励ましを下さった山田太一さん。
そして、自分のコンプレックスと社会のプレッシャーで潰れそうな私を拾い上げてくださった命の恩人でもあります。「唱子さん、コンプレックスはあなたを輝かすエネルギーです」
そうおっしゃってくれた山田太一さんの言葉に強く生きることが出来ました。 山田さんと同じ時代に生まれて、ひとつの「ふぞろいの林檎」になれたことは私の誇りであり、宝物です。出会いから四十年。縁深き山田太一さんの存在は私の人生の大きな指針となってこれからも心の中で生き続けます。どうか、これからも近くで見守っていてください。本当にありがとうございました。(原文ママ)



