頭の回転が速いのは、話し始めてすぐに感じた。このほどインタビューの機会に恵まれた影山優佳(23)は、質問から返答までがノータイム。沈黙の時間がほぼなかった。
例えも的確だった。占いを勉強し始めたが知り尽くすのは難しい、という旨を「宇宙の端っこを触れることができないのと近い感覚」と言った。よどみなく出てくる言葉の中に、分かりやすく話そうという気遣いを感じた。
「全然できた人間じゃない」と言うのだが、ハタから見ればできることがたくさん。どの辺がぽんこつなのか尋ねると、これも間髪入れずに返ってきた。
「基本、私生活全般できてないんです。本当に1人じゃ生きていけない。忘れ物多い。電車の乗り換えできない。ちゃんと調べるんですよ。でもうまいこといかないんですよね。なんか油断しちゃうんですよね」
募る思い? は続く。「乗り換え時間、余裕あるなと思ってたのに気付いたら走ってて、目の前でドア閉まる。あと反対の電車乗っちゃうとか。『こっちだよー!』って、もっと大きい声で言ってほしい。何なんですかね。電光掲示板、増やしてほしい」。
さらに方向音痴で、来た道を戻れないという。「視界が180度変わるのが理解できなくて。行きの光景が記憶につきすぎちゃってるというか。電信柱のとこ右に曲がればいいんだ、で、帰りも右に曲がろうとする。反省です」。
ただ、転んでもただでは起きない。迷子になるから地図を読む力を付けた。地理の成績が上がり、地図地理検定を受けた。「やっぱり、負けない! って思っちゃうんです」。
「苦手なものは勉強しないで来た人生」と言っていた。だが、関心を持とうとする姿勢が常にある。自分を鼓舞する術も知っている。難題に挑む時は「自分をご機嫌にするっていうのは意識してますね。自分を褒めてあげられるのは自分ですし。家で『えらい!』とか『しようがないなあ!』とか、よく言葉にしてます」と明かした。
できることが多い人は、できるようになるのが上手な人。単に「頭がいい」でラベリングするのは失礼というか、すごく人間味を感じた、いい時間だった。【鎌田良美】



