俳優庄司浩平(25)のインタビューを、17日付の本紙で掲載した。新聞としては長い記事だが、とても真摯(しんし)に答えてくださって、全部は書き切れなかった。せっかくなので、紙面に入らなかった話の一部をご紹介します。
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自分の強みを聞くと、少し考えてこう答えた。
「分かりやすいところで言うと、ボディフレームが他の方とかぶらない。188センチ。これはもう、仕方ないじゃないですか。足を取り換えるわけにもいかない。武器にできれば、他の役者さんと違った立ち位置が見つかるでしょうし、これから見つけていかないといけない」
長身が有利に働くバスケットボールを9~10歳で始めたというから、思わず「生まれた時から大きかったんですか?」と聞いてしまった。どうやら違うらしい。「中2で162くらい。中3の夏前が168で、卒業時には178センチになったんで。中3の部活引退してから一気に成長期がきました」とのこと。
ではバスケをやったから伸びたのかな、と思ったが、それも違ったようだ。「両親が188と170なので。多分何もしなくても、涅槃(ねはん)みたいなポーズとってても180センチくらいまでいったと思います」と笑った。「で、飛んだり跳ねたりしてたからボーナスをもらったっていう」。
NBAはバスケを始めた時から見始め、15年来のファン。読書家だが「小中学校のころ、クラブのバスケットボールにハマって本を読まなくなった時期がある」ほど、プレーすることにも熱中した。16年にBリーグが設立されると「最初の試合、見に行きました」という。「千葉のららアリーナとか、沖縄もそうですけど、1万人収容できる。1万人リアルタイムで箱で見るんだ、日本のバスケ、すごいなって」。少年のような目で好きなものを語る。
「魔進戦隊キラメイジャー」「仮面ライダーガヴ」と“変身もの”に立て続けに出演。自身がなってみたいのは「鳥」だそう。「人間が技術をしこたま詰め込んでも、飛行機とかパラグライダーとか、道具に頼らざるを得ない。背中からにょきにょきって何かが生えてくることは、人類史で成しえていないことはおそらく今後もないので。自由に飛び回ってみたいです」と話す。「何にでもなれる」役者でもなれないものに憧れる。
「例えば僕の顔では、アジア人以外の役はできないじゃないですか。だからめちゃくちゃ彫りの深い外国人になるとか、性別がまるっと変わるとか」。経験できるならしてみたいことが次々と浮かぶ。
5月にデビュー5周年を迎える。2、3年前までは、同世代でブレークしている俳優と自分を比べてしまっていた。「でもその方が持ってる要素やスキルって僕が持ってるものとは異なるし、歩んでいく道も違うと思う。今はあまり、この人がこうだからとか、自分の年齢は考えてないです」と縛られなくなった。
俳優には定年がない。「僕の持ってる雰囲気だったり、見てくれもそうですけど、多分30代に近づいていく方がフィットする瞬間がある。スキルも、キャリアのステップの踏み方も、ちょうどいい瞬間が来るんじゃないかなと思ってるので。30代の庄司の良さ、40代の良さ。うまくいけば90ぐらいまでやれることだと思うので、その時々の役者としての色が見えればいい」と話した。
「時間がたってからやれることもあると思うんです。もし結婚して子どもが生まれて、みたいにステージが変わった時に、20代の経験を振り返って書いてみるとか。お芝居も『庄司浩平だからいいよね』って言ってもらうには、ちゃんと自分なりの道を歩まないといけない」。
たっぷり取ってもらった取材時間の中で終始、自分の言葉で理路整然と話していた。応援しているファンの方も、安心してついていこうと思うだろうなと、人柄から感じた。【鎌田良美】



