テレビ朝日の新木曜ドラマ「おコメの女 -国税局資料調査課・雑国室-」(木曜午後9時)に出演中の俳優佐野勇斗(27)を取材する機会に恵まれた。
昨年はNHK連続テレビ小説「おむすび」に始まり、映画「トリリオンゲーム」など数々の話題作に出演。アイドルグループ「M!LK」としても、流行語にもなった大ヒット曲「イイじゃん」や「好きすぎて滅!」などヒット曲を連発し、個人としてもグループとしても大ブレークを果たした。
飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を獲得する一方で、過酷な日々を過ごしている様子もうかがえた。2025年を振り返り、「本当によく頑張った。何の後悔もない」と完全燃焼に満足した一方で、「やりすぎたかな…結構疲れているんですよ。今年を漢字1文字で表すと『眠』とか『休』とか。『耐』かもしれないですね」と打ち明けた。俳優としてもアイドルとしても大きな扉を開けた1年となった分、これまでにないほど忙しい1年にもなり、普段は明るくさわやかな表情からも疲れが見え隠れしていた。
10月期と1月期で連続してのドラマ出演。日本テレビで放送した主演ドラマ「ESCAPE それは誘拐のはずだった」の撮影の関係で、他のキャストから数日遅れでクランクインしていたという。さらにM!LKとして出演する日本レコード大賞やNHK紅白歌合戦も重なり、厳しいスケジュールの中で撮影を行っていた。ありがたく取材の時間をもらえた日も、朝早くから多くの取材に応じるなど、多忙を極めていた。
疲れを認めつつも「毎年踏みしめながら歩いてきて、ようやく重い扉を開けた」と話した。SNSでも話題となった紅白出場決定を伝えられた瞬間をとらえた動画で、メンバー全員で涙ながらに抱き合ったように、地道に歩みを進めて、ようやく花を咲かせた年だった。
「頑張りたいと思って頑張ることができる環境にいられることが幸せ。頑張ろうと思っても頑張れる環境にいられないことだってあるじゃないですか。たくさん仕事をいただけたというのは、本当にありがたいことだと思っています」とこれまでの歩みを振り返るように語り、メンバーや関係者、そしてみ!るきーず(M!LKファンの総称)への感謝を込めた。ゆっくりとかみしめるように紡ぎ出した言葉に、ずっしりとくるような重みを感じた。
達成感に浸りつつも、2026年も野心を燃やす。24年に発した「M!LKで紅白に出たい」という目標をかなえたように、口に出した目標を数多く実現させてきた“有言実行の男”。「そこが取り上げられて、発言するのが怖いんですよね」と苦笑いしつつ、「来年も紅白に出たい」「ドームツアーができるようになりたい」と掲げた。
過酷な年末を駆け抜ける中で紡ぎ出した「頑張ることができる環境にいられることが幸せ」に、佐野やM!LKが活躍できている理由が詰まっている気がした。パフォーマンス後の深く長いお辞儀は、その感謝を最も象徴的に表している瞬間だ。この頑張りが報われ、国民的俳優、国民的アイドルとして不動の地位をつかむ姿を見届けたい。そう切に思った2025年の年末だった。【野見山拓樹】



