大麻を自宅に隠し持っていたとして、近畿厚生局麻薬取締部神戸分室が、俳優山本太郎(37)の実姉で兵庫県西宮市のヨガ講師・山本利華容疑者(48)を、大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕していたことが29日、分かった。捜査関係者が明らかにした。利華容疑者は福島第1原発事故以来、弟の山本と同じく原発反対の活動を続けており「脱原発運動などに疲れ、気分を和らげるために使った」と容疑を認めているという。

 利華容疑者が逮捕されたのは今月の19日。西宮市苦楽園にある自宅の食卓やソファに、乾燥大麻約1・5グラム(末端価格9000円相当)、大麻樹脂約1・7グラム(同1万4000円相当)を隠し持っていた疑いがある。

 捜査関係者によると、同容疑者は家宅捜索の際、素直に事実関係を認めた上で「吸うために持っていた。脱原発運動や更年期障害で疲れ、気分を和らげるために使った」と供述したという。

 神戸分室では、利華容疑者が大麻を持っているとの情報を受け、内偵を進めていた。部屋からは大麻の他にパイプなどの吸引器具約20点も見つかっていることから、同分室では常習的に使用もしていたとみて入手経路や吸引歴などを調べている。神戸地検は29日、利華容疑者を同罪で起訴した。

 利華容疑者は近所の住民らにヨガを教えるかたわら、同県尼崎市でライブハウスも経営しており、原発事故後は脱原発をテーマにしたライブを開いたり、関西電力大飯原発の再稼働に反対するデモなどにも参加。山本と姉弟そろって原発反対を訴え続けていた。

 一方、山本はこの日、首相官邸前で行われた大飯原発再稼働反対の大規模デモを、ヘリに乗り込み動画サイトで空撮中継。「すごい人です」とリポートするなど相変わらずの精力的な活動ぶりだった。姉の逮捕については、自身のツイッターで「えーっ!

 マジか?

 何やってんだ、いい大人が」「脱原発と彼女がやったことは、何の関係もない。全ては自己責任。法の裁きを受け、1日も早く社会復帰してくれ、姉よ」と怒りのコメントを書き込んでいた。