首位巨人と3位ヤクルトの対戦は、両軍が終盤に粘りを発揮し、引き分けに終わった。日刊スポーツ評論家の里崎智也氏(45)は、上位同士の対戦らしく、お互いにやるべき手を打った結果でのドローと分析。今カードは巨人の2勝1分けとなったが、今後も阪神を含めた三つどもえの戦いが続くと予測した。
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カード3連勝は逃したが、巨人には限りなく勝ちに等しい引き分け。ヤクルトは3タテは免れ、何とかしのいだという位置付けになった。最終的には両チームともに、それぞれのスタイルを守り、やるべき手を打った末の結末と言えた。
巨人原監督は駒を動かして、活性化を生み出そうとしてきた。丸を1番に据えてから、この試合を含めて3勝1敗2分けと、打線につながりが見えてきた。
1点を勝ち越された土壇場の9回裏、3番に起用されてから勝負どころで結果を出してきた吉川に回ってきた。ヒットで出塁し、増田大が犠打で得点圏に送り、若林の適時打。増田大、若林と途中出場の2人が起用に応え、正念場でかみ合った打線は底力とも言えた。
これに対し、高津監督の方は我慢の選手起用と感じた。ここまで打線を引っ張ってきたオスナが不振に陥っていた。第3打席まで凡打で24打席連続ノーヒット。そういう時に限って、初回1死一、三塁、6回1死一塁と数少ないチャンスでオスナに回ってきたが、初回が三振、6回は併殺打だった。
それでも高津監督が使い続けることで9回には先頭打者で二塁打で出塁。犠打で1死三塁として、ベンチは迷わず代打川端を選択。この試合での流れからすれば、9回に勝ち越すには代打川端を使う展開に持っていくしかなかった。オスナの二塁打でその形にはめ、川端がビエイラの162キロを中前に運ぶ狙い通りの形だった。ヤクルトはリーグトップの代打陣の打率2割6分2厘に活路を見いだし、あとは抑えのマクガフに託す。最後、同点にはされたが、サヨナラ負けは阻止した。打つべき手は打った末の引き分けと感じた。
ヤクルトが浮上していくためには、記録に残らない守備のミスを減らしていきたい。たとえば村上が7回に岡本和のライナーを捕球できなかったプレー、8月31日の同カード、6回に中島の三塁線の打球に追いつきながらはじいたプレー。こうしたところを確実にアウトにできれば、さらに手ごわくなる。
負ければ巨人と3・5ゲーム差に離されるところで踏ん張ったヤクルトのしぶとさ。負けない試合運びに力強さが増してきた巨人。双方が持ち味を出した試合だった。上位3チームによる混戦は当面は続くと感じる。(日刊スポーツ評論家)




