夏3連覇を狙う社(兵庫)が初戦を快勝した。4番・西垣琉空捕手(3年)の1発が打線に勢いをつけ、17安打10得点とつながった。

兵庫で夏に3連覇すれば、72~74年の東洋大姫路以来50年ぶり。前夜9日のヤクルト戦で逆転サヨナラ打を放った阪神近本光司外野手(29)の母校が、快挙の夏へまずは1勝目を手にした。他にもこの日はシード校が登場。昨夏準Vの明石商や36年春以来の甲子園を狙う姫路西が白星を挙げた。

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一塁側の社ベンチが2点目に沸いた直後。4番西垣が快音を残した。5回2死、捉えた打球は左翼ポールを直撃した。ダイヤモンドを一周し、この日一番の笑顔が輝いた。

「甘い球を自分のスイングで、強くスイングできたのが結果につながった。3点目は大きかった。ピッチャー陣を援護できたのはよかった」

4回に先制。5回も3番尾崎寛介主将(3年)が犠飛を放った。ここで続いたのが西垣だ。高校通算5本目はリードを3点に広げるソロ本塁打となった。4番の1発が打線を乗せ、打線は終盤の3イニングで7得点。最終的に17安打10得点まで積み重ねた。

西垣は1年秋から正捕手を任され、甲子園も2度経験している。この日登板した4人のうち3人が2年生と経験が浅い中、「僕は経験があるのでいろいろ伝えたりした」。好リードで1失点に抑えた。

攻守で快勝に導いたが、「大会を通して成長していくことが大事」とすぐに足元を見つめ直した。山本巧監督(52)も「打線がつながったのはたまたまです。どのようにつながっていくかはこのあと次第。ここからだと思う」と気を引き締めた。

今夏の目標は昨年の「甲子園に出場する」から「甲子園で勝つ」に修正した。22年夏から3季連続で甲子園出場も、その間に1勝のみ。西垣は「優勝して甲子園に行きたい。甲子園で勝てるチームになることを目標としてきた。最終的には甲子園で勝ちたい」と志は高い。

夏の兵庫で3連覇すれば、72~74年の東洋大姫路以来、50年ぶり。激戦が予想される兵庫で半世紀ぶりの快挙へ、王者がまずは1勝目を手にした。【林亮佑】