今井翼(40)が15日、東京・新宿バルト9で行われた初主演映画「TELL ME hideと見た景色」(塚本連平監督、7月8日公開)完成披露上映会に登壇。自身が劇中で演じたX JAPANのギタリストhideさんの実弟の松本裕士さんと初対面し、感激のあまり、涙声になった。

映画は、松本さんによる著書「兄弟 追憶のhideさん」(講談社文庫)を元に、残されたhideさんの音楽を、弟と仲間たちが世に送り出す希望の物語を描いた。今井は、サプライズで登壇した松本さんから花束を贈られ「大変な役をやっていただき、大変感謝しております。もう…感謝しかないです。本当に、大変だったと思います。変な話ですけど…今井さん、やっと会えました」と声をかけられた。すると「なかなかお会いできる機会がないので、感無量です」と口にすると、涙腺が緩んだ。

そして「(原作の)本を読んで自分なりに準備して、台本をいただいて、監督に支えられながら、俳優さんと撮影を乗り越えることが出来た」と撮影を振り返ると、声が詰まった。そして「自分で言うことじゃないですけど…この役を演じるって、すごい難しくて、複雑で。当時のつらさを考えると、これでいいのかなと…不安だったんですけど、どこまで描けるか分からないですけど、丁寧に演じた。このような声をかけていただいて、巡り会えて、本当に良かったです」と涙で声を震わせた。松本さんは、自身を演じた今井が感極まる姿を目の当たりにして「試写でマスクして…始まった途端、忘れかけていた思い出がよみがえって…号泣させていただいた」と映画の感想を語った。

「TELL ME hideと見た景色」は、1998年(平10)5月2日、X JAPANのギタリストhideさんが急逝。葬儀には約5万人が訪れ、日本中が早すぎる別れに涙し社会現象になった。その中、マネジャーを務めた実弟・松本裕士さんは、hideさんの音楽を世に届けたいと、hideさんと2人で楽曲を制作していた共同プロデューサーI.N.A.ら仲間たちとともに兄の意志を形にすべく制作途中だったアルバム、既に決定していた全国ツアーが動きだす。hideさん本人が不在という異例の状況下で奮闘する裕士さんとI.N.A.だったが、彼らの前にさまざまな困難が立ちはだかる物語。

舞台あいさつには、I.N.A.役の塚本高史(39)、hideさんを演じたロックギタリストJUON(37)も登壇。今井は「上映前に、余計な感情だして、すみません」と観客へ謝辞を口にした。