【ミラノ=松本航】初出場の三浦佳生(かお、20=オリエンタルバイオ/明治大)が、フリー170・11点で合計246・88点を記録した。
ショートプログラム(SP)で22位と出遅れたが「とりあえずまず4分、自分を見せよう」と気持ちを入れ替えて臨んだ。冒頭に大技4回転ループを着氷。続く4回転サルコーで軸が傾いて転倒したものの、4回転-3回転の連続トーループ、4回転トーループと決めて立て直すと、後半のジャンプもしっかりと決め切った。持ち味のスピード感あふれる演技でも魅了。「今日は非常によく滑れてたと思うし、最後まで落ち着いて1点を多くもぎ取ることができた。オリンピックの経験としても、いい経験で終わることができたなと思う」と胸を張った。
スピード感あふれる“ランボルギーニ”が、初めての五輪で競技を終えた。
小3から4年間指導を受けた名伯楽の都築章一郎コーチの元では、午前4時から公園40周のランニングや縄跳びの二重跳び200回などのメニューで地道に下半身を強化。3回転を習得していない段階から「4回転を(想像して)締めろ」と促され、ジャンプ前も減速が少ない代名詞を築き上げた。
小学生のころから世代日本一をつかみ、国際大会のエキシビションに招待されるなど将来を見込まれてきた。だが、今季前半は代表3枠目争いで存在感を示せず「言葉が出ない。悲しい」と打ちひしがれたこともあった。12月の全日本選手権で3位に入り、自らの手でつかんだ五輪切符だった。
かねて切磋琢磨(せっさたくま)してきた鍵山優真、佐藤駿の背中を追い、6月で21歳と若さも兼ね備える。かけがえのない経験を胸に、次のフェーズに向かう。
◆三浦佳生(みうら・かお)2005年(平17)6月8日生まれ、東京・中央区出身。馬込東中、目黒日大高を経て、明大に進学。5歳で競技を始める。22年から2年連続グランプリ(GP)ファイナルに出場して、ともに5位。23年GPフィンランド大会でシリーズ初優勝。24年世界選手権は8位。23、25年4大陸選手権優勝。168センチ。

