イタリアが沸きに沸いている。

1日の東京オリンピック(五輪)の陸上男子100メートル決勝を、ラモントマルチェル・ヤコブス(26)が9秒80で制し、同種目でイタリア勢初の金メダルに輝いた。

直前には男子走り高跳び決勝でジャンマルコ・タンベリ(29)が金メダルを手にしており、ゴールしたヤコブスをタンベリが待ち受けて抱き合い、2人で喜びを爆発させていた。

2日付イタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトは、1面で2人の金メダリストの偉業を伝えた。

印象的な薄いピンクの紙面で目を引く国民的なスポーツ紙で、ほぼ毎日サッカーがメイン、日本でもよく知られているが、この日は「特別号」だった。

歴史的な偉業を伝える1面は、題字がいつもと違い、イタリア国旗と同じ緑、白、赤で彩られており電子版では「イタリアスポーツの歴史的な日」「特別号が今朝、月曜日の新聞スタンドであなたを待っています」と、強調している。

同紙(電子版)は「イタリアの午後2時40分のタンベリの金(走り高跳び)から午後2時53分のヤコブスの金(100メートル)まで、わずか13分」と、歓喜の瞬間が続いたことを詳細に伝えている。

さらに「イタリアが陸上競技で獲得した最後の金メダルは、2008年北京オリンピック」だとし、見出しで「13年を消し去った13分」と伝えている。

この夏はサッカーの欧州選手権も制したイタリア。スポーツにおいて、これ以上ない夏を過ごしているようだ。