3組で山下潤(23=ANA)が20秒78(向かい風0・6メートル)を記録し、5着で予選突破を逃した。

3着以内に入れず、残る4着以下の上位タイム3人という準決勝進出条件を満たせず、予選敗退が決まった。

レース終了時点ではタイム順の上位3人入りに可能性を残したが、後の組の選手に上回られた。レース後には「あと(残り)4組ですかね。運がいいことを祈ります」と口にしていた。

序盤は上々の位置につけたが、直線での伸びを欠いた。

「本当にのみ込まれないように必死。でも、そういうトップの選手と走れることを楽しみにして走りきったので、結果は満足いかないですけれど、この経験が明日以降に生きればいいかなと思います」

父、兄の背中を追い、初出場の大舞台にたどり着いた。父の訓史さんは3段跳びで86年にマークした17メートル15が今も日本記録として残り、88年ソウル、92年バルセロナ五輪に出場した名選手。兄の航平も3段跳びで16年リオデジャネイロ五輪代表に選出された。

福島で生まれ、福島高から筑波大に進学。16年のU20(20歳未満)世界選手権では8位入賞を飾った。18年日本選手権では3位に食い込み、21年も4位。伸び盛りの23歳が、貴重な経験を積んだ。