侍ジャパンの金メダルローテが見えた! 強化合宿2日目の20日、仙台市内の楽天生命パークで一般非公開で練習を行った。

投内連係では森下暢仁投手(23=広島)らが参加。稲葉篤紀監督(48)はこの日の投内連係に参加した投手を強化試合初戦の24日楽天戦(同パーク)で起用することを明言した。開幕戦となる1次リーグ・ドミニカ共和国戦は山本の先発が決定的で、気鋭の2年目右腕、森下が31日の1次リーグ・メキシコ戦(横浜スタジアム)に抜てきされることが有力だ。

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広島と同じ赤色のユニホームをまとい、森下が軽快なフィールディングを披露した。球界最高峰の域に成長した山本、代表で百戦錬磨の千賀、山崎の中に入り、同じ初招集の新ムードメーカー青柳とともに笑みがこぼれる。究極の重圧が待ち受ける五輪本番が近づいても、泰然としていた。

稲葉監督はこの日の投内連係に入った5投手が24日の楽天戦に登板するか聞かれ「探るね~」と笑いながらも、認めた。山本の開幕戦ドミニカ共和国戦の先発は鉄板。2戦目の31日メキシコ戦は田中将も候補に挙がっていたが、24日に登板する森下は中6日とシーズン同様の登板間隔で臨むことができる。

2戦目で投げる投手は、状態が良ければ8月7日の決勝を中6日と理想的なローテが組める。森下はプロ2年目、初代表ながら150キロ台を安定的にたたき出す直球、国際大会で有効な縦割れカーブや、カットボール、チェンジアップと一級品の球種を備える。「金メダル投手」の資質は十分にある。

精神的支柱の田中将は25日の巨人戦をへて、五輪3戦目となる決勝トーナメント初戦の先発を任されることになりそうだ。3戦目は1次リーグの順位次第で8月1日、または2日に変わる変則日程。難しい役回りとなり、メジャーも含めて随一の経験値を誇る右腕は対応力があり、適任といえる。決勝もトーナメントの進展次第で中4、5日で登板可能。マー君が「神の子」となり、大一番に降臨するかもしれない。

菅野のコンディション不良による辞退もあり、先発ローテを再構築した。骨格が固まり、悲願の金メダルへの一本道が見えてきた。

◆侍登板予定投手

・24日楽天戦

山本、森下、千賀、青柳、山崎

・25日巨人戦

田中将、大野雄、伊藤、岩崎、栗林、平良