幾多のパスで躍進を支えた町田瑠唯(28=富士通)は笑顔と涙が入り交じった。

「悔しさもある。でもメダル取ったんだな、やりきった気持ちもある」。

準決勝フランス戦で五輪新記録となる18を決めたアシストは、決勝は6。「やっぱり世界のナンバーワンチームだなと感じました。シューター陣にハードについてきた」。決勝は封じられたが、162センチの司令塔の覚醒なしに、ここまでの銀メダルはなかった。

「自分のプレーは周りがいてこそ。このチームに生かされた。周りの選手に自信を持たせてもらったかな。みんなに感謝しています。この12人でしかできないバスケットができた」。供給したパスをしっかり決め続けてくれた仲間に感謝した。

大会前は八村塁らを要する男子の方が注目が高かった。そのことを問われると「男子は盛り上がってて、女子は結果を出さないと見てもらえないのは分かっていた。決勝まで行き、いろんな方に女子バスケを見てもらえた。いい大会になったんじゃないか」。バスケの「ルイ」は女子もすごい。そう世間にも印象付けられた。