トランポリン女子決勝で予選5位の宇山芽紅(25=スポーツクラブ テン・フォーティー)が54・655点を記録し、同種目で日本勢最高の5位に入った。

00年シドニー五輪6位の古章子を上回った。19年世界選手権優勝の森ひかる(22=金沢学院大ク)は予選の第2演技で中断し、13位で敗退した。

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初出場の宇山が54・655点を記録し、トランポリン女子で日本勢最高の5位に入った。00年シドニー五輪6位の古章子を上回る結果に「この1年はケガもあった。ここまで来ることができて良かった」とうなずいた。

長く両膝の痛みを抱えていた。本来なら昨年開催されていた五輪が延期になると、休養を選択せざるを得なかった。昨年の12月からは3カ月間、全く跳ばずに回復に努めた。「何度ももうダメかと思ったけど、周りの応援があった」。大学を過ごした金沢から故郷の千葉県に戻り、現在の所属先でトランポリンを教えていた子どもたちは、五輪で戦う姿を楽しみにしてくれていた。「五輪で輝いている姿を見せられたら。あこがれを持ってもらえる選手になりたい」と誓っていた。

故障の影響から、難度の高い3回宙返りは当初予定していた2本から1本に減らした。ただ、予選から持ち味の台の中心を外さない安定性は落ちることはなかった。「(五輪の)最高順位をいただけたことはうれしいけど、メダルとの差は結構あったので悔しさもある」としたが、堂々と跳ねた。

◆宇山芽紅(うやま・めぐ)1996年(平8)1月14日生まれ、千葉県出身。石川・金沢学院東高(現金沢学院大付高)-金沢学院大出。18年世界選手権の非五輪種目シンクロナイズドで森とのペアで金メダル。18年アジア大会個人4位。159センチ、50キロ、