東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は19日、南アフリカのサッカー男子代表チームで新型コロナウイルスの陽性者が3人判明し、チームの21人の濃厚接触者に認定された件で、試合出場の可否は国際競技連盟(IF)などと協議するとの見解を示した。21人は18日のPCR検査で全員陰性だった。

取材に応じた組織委の高谷正哲スポークスパーソンによると21人が選手村内で、食堂やトレーニングルームなど、どこを利用していたかは「把握できていない」と説明した。選手村を利用する他の選手団にとっては不安が生じる事態といえる。

21人は現在、村内の個室に待機。食事は1人で取り、練習への移動は専用車両を使う。練習や試合については毎日のPCR検査で陰性となり、かつ6時間前の検査でも陰性なら参加が可能との認識を示した。

今回は南アのサッカー協会が陽性者を発表した形だが、組織委は陽性者の国や競技名、選手名の公表はしない運用ルールになっている。記者団から「通常であれば陽性者が出た場合、対戦相手側にも、その情報は開示されないのか」と聞かれ、「現時点では相手チームにも言わないことになっている」と答えた。