日本は53年ぶりのメダルをかけスペインと対戦し、延長戦の末に0-1で敗れた。銅メダルをかけ、3位決定戦でメキシコと対戦する。

主将のDF吉田麻也(32=サンプドリア)が、準々決勝のニュージーランド戦に続き120分戦い抜いた。延長戦では、W杯ロシア大会にともに出場したDF酒井と「ベルギー戦のようなカウンターはないぞ」と声を掛けあい、集中しながら体を張り続けた。だが延長後半10分。スペインFWアセンシオ(レアル・マドリード)の個人技での1発を浴び、決勝進出を阻まれた

吉田は「110分近く、我慢し続けたが、ワンチャンス、最後のところのクオリティーの差が出たかなと思います。これから、若い選手が上の欧州でやるにあたって。あそこの差が勝敗を分けるし、そこを止められるか、ワンチャンスをものにできるかの世界に身をおいていくと思うので。これからたくさんのことを学べるのではないかと思う」と振り返った。

オーバーエージで出場したロンドン五輪も準決勝、3位決定戦に敗れメダルを逃した。ロンドン五輪では、準決勝後、燃え尽きてしまったことを振り返る。

吉田 このメンバーでやる最後の試合になる。ここが終われば、上にのし上がる選手もいれば、結果が出なくて、くすぶってしまう選手も出てきます、正直ね。それがプロだと思うし。できればみんなと上の舞台で戦いたいですけど、そんなに甘い世界じゃないので。この世代は本当にいいチーム。なんとしても、最後、勝たせて終わらせてあげたいと思います。

試合後の取材エリアでは「メダリストになりたい」「メダルを取りましょう」と何度も口にした。32歳。7月31日のニュージーランド戦に続き、スペイン戦でも120分を戦った。疲労もあるが決して弱音ははかない。「いいコンディションで戦えているのは夢フィールドがあるから。拠点をベースにしてリカバーできて、いいコンディションでできたのは良かったと思います。先日、皆さんにハッパをかけられたのが生きました」と冗談をまじえながら“健在”をアピールした。