競泳東京五輪代表の萩野公介(26=ブリヂストン)が12日、新しい取り組みを発表した。ファンとの交流を目的とした会員制オンラインコミュニティーを立ち上げて「.nogiha(どっとのぎは)」と名付けた。

萩野は、設立の目的につい「応援してくださっている皆さんへの感謝の気持ち、競技に対するチャレンジ精神など、すべての思いや経験を泳ぎを通じて表現することが、今の僕の目標です」とした上で「一方で『萩野公介』という人を構成している要素は、水泳の他にもたくさんあります。水泳を含めたすべての経験がかけがえのない大切なものです。競技での目標に加え、僕の夢はずっと村づくりでした。大切な人がそばにいて、人と人が得意を生かして力を合わせて助け合う。そんなふるさとのような場所を、このオンラインコミュニティーを通じて作っていけたらと思っています」とした。

同サロンの名前である『のぎは』は『はぎの』の反対から読んだものだ。競泳以外の違った一面を共有していくという考えがある。

萩野は、19年春にモチベーション低下から3カ月の休養を経験。欧州での1人旅などをへて「競泳が人生のすべてではなく、僕にとって幸せになるためのひとつの表現方法」ということを気が付いたという。同サロンは、1人1人とより考えや意見の交換ができる場を目指して、立ち上げた。

萩野は東京五輪で200メートル個人メドレーと800メートルリレーにエントリーしている。五輪は12年ロンドン大会、16年リオデジャネイロ大会でメダルを獲得。3大会連続の五輪出場になる。