大橋悠依(イトマン東進)が夏季五輪の日本女子で初めて、1大会で2つの金メダルを獲得した。最初の金メダルを獲得した400メートル個人メドレーから5日連続のレースとなった200メートル個人メドレー決勝の大接戦を、2分8秒52で制した。自分に自信が持てなかった25歳が涙の金メダルから3日後に、2個目の金を笑顔でつかんだ。1928年アムステルダム大会で陸上の人見絹枝が夏季五輪に日本女子として初めて出てから93年。大橋が金字塔を打ち立てた。

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大橋は仲間の支えに感謝する。特に4月の日本選手権まで一緒に練習した清水咲子さんには「サッコさん(清水)がいなければ、4個メをやめていた」というほど。ともに東京五輪を目指していた清水さんは、同選手権で代表を逃した日、深夜2時までかけて仲間の応援うちわを作製。嵐好きの大橋のため、ジャニーズ仕様だった。代表を逃し引退した清水さんは、この日のフジテレビの中継にもゲストで登場。大会前には大橋に「自分を信じて」と言葉を送った。応援うちわを持って声援を送り、大喜びしていた。