女子団体で平野美宇(21=日本生命)が五輪デビューした。日本は1回戦でハンガリーに3-0で快勝。平野は1番手に石川佳純(28=全農)とのダブルスで登場し、危なげなくゲームカウント3-0で1勝を挙げた。続く伊藤美誠(20=スターツ)、平野のシングルスも順当に勝利し、2日の準々決勝に駒を進めた。

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金メダルを目指す日本が、3試合で1ゲームも与えない完璧な内容で滑り出した。流れを呼び込んだのは石川、平野のダブルス。リオ五輪まではダブルスが3試合目だったが、東京五輪では初戦に組み込まれた。先勝して士気を高める役割が求められる中で、しぶとく追い上げるハンガリーペアを振り切った。

主将、最年長としてチームをまとめる石川は「初戦ということで緊張もあったけど、3-0で勝てたのは自信になった」とうなずいた。平野は団体のみの出場。5年前のリオ五輪では代表選考で落選し、スタンドから試合を見つめた。「小さいころから目指していた舞台。プレーしていても楽しくて、オリンピックは特別」と声を弾ませた。

エースの伊藤は、銅メダルを獲得した個人戦の疲れを感じさせない動きだった。「この2日間でたくさん睡眠が取れた」と笑顔。「チームメートと楽しく試合ができる喜びをかみしめて試合をしていた」と充実感を口にした。

ロンドン五輪で日本卓球界初のメダルを獲得した卓球女子団体。最大のライバル中国は第1シード。順調に勝ち上がれば5日の決勝で顔を合わせるだけに、そこまでは負けられない。【佐藤礼征】