石川佳純(28=全農)、伊藤美誠(20=スターツ)、平野美宇(21=日本生命)の日本が、3-0で香港を破り、12年ロンドン五輪以来2大会ぶりの決勝進出と、銀メダル以上を決めた。女子団体はロンドン大会の銀、16年リオデジャネイロ大会の銅に続き、3大会連続のメダルを確定させた。準決勝のもう1試合、4日の中国-ドイツ戦の勝者と、5日午後7時30分から決勝を行う。

試合後、主将の石川は「出足から声を出して、リズムに乗って自分たちのプレーをすることができたので、今日は昨日に続いて、すごくいいプレーができたと思います」と、ムードの良さを強調すると同時に、チームメートをたたえた。女子の3人で唯一、今大会が五輪初出場の平野は「五輪の舞台に立てていることが、すごく幸せ。技術面でも気持ちの面でも、すごく自信になっています」と、声を弾ませた。

左利きの石川、右利きの平野組で臨んだ、第1試合のダブルスは、幸先よくストレート勝ちした。第1ゲームは、10-2と大きくリードした展開から、ともに右利きの蘇慧音、李皓晴組に5連続失点。たまらずタイムアウトを取ったが、直後に1点を加え、11-7で最初のゲームを奪った。

第2ゲームは11-2と圧倒した。第3ゲームは7-7から終盤で引き離し、11-8で競り勝った。最後のポイントは平野がバックの強打で決めた。勝利の直後、それまで厳しい表情を崩さなかった主将の石川は笑顔。今大会が五輪初出場の平野の背中に手を回し、ねぎらった。

シングルスの第2試合も、個人戦のシングルスで銅メダルを獲得した伊藤が、3-1と貫禄を示す白星を飾った。第1ゲームは9-9と、杜凱琴の粘りに苦戦したが、最後に連続得点と勝負強さを発揮した。第2ゲームこそ9-11で落としたが、1-8から7連続得点で1度は同点。相手は試合中1度しか取ることができない、タイムアウトを取らざるを得なかった。じわじわと勝利への足場を固めていった。

すると第3ゲームは11-1と圧倒した。第4ゲームも0-1から6連続得点。プレーに躍動感が増した。11-7でこのゲームを制して勝利すると、静かに左手を握り締めた。伊藤は「2ゲーム目取られてしまったんですけど、出足がちょっと良くなかっただけで、最後の方はしっかりと挽回できたので『悪くない』と、気持ちを切り替えることができたので、3ゲーム目、いいスタートを切ることができました」と振り返った。

勢いに乗った日本は、シングルスの第3試合で、平野が李を破り、2大会ぶりの決勝進出を決めた。第1ゲームは10-6から4連続失点で同点に追いつかれた。勢いを断ち切りたい展開で、平野は相手サーブの2球目を強打で返す、思い切りの良いレシーブで加点。再びゲームポイントを迎えた。流れを引き戻し、連続得点で第1ゲームを12-10で制した。すると第2、3ゲームも奪取でストレート勝ち。中1日で迎える決勝へ、隙を見せなかった。