西武・黒田将矢188センチ157キロの原点…あの時イオンで「なくしちゃった」もの

もうすぐペナントレースが終わり、各球団の若きホープたちは10月のフェニックス・リーグでの台頭を目指します。そんな中、西武では高卒2年目右腕の黒田将矢投手(19)が「3軍戦で157キロを出した」との情報が。あれ、夏場に右肘を痛めたばかりだったような…? 成長著しい若獅子に真相を尋ねました。

プロ野球

◆黒田将矢(くろだ・まさや)2004年(平16)1月24日、青森・むつ市生まれ。八戸工大一では甲子園出場はなし。21年ドラフト5位で西武に入団。22年はイースタン・リーグ10試合に登板し、1勝3敗、防御率8・20。力強い直球と落差の大きなフォークが武器。オフは中日涌井に弟子入りして成長のヒントをつかんだ。188センチ、84キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸650万円。

復帰戦「157キロ」の真相聞いてみた

――157キロ、出したそうですね

黒田はい。8月20日に、3軍の東日本国際大との試合で2イニング投げた時ですね。

――7月に右肘痛でフレッシュ・オールスターを辞退していたので、突然の球速増に驚きました

黒田力の出し方は、ケガする前とそんなに変わらなかったんですけど。あの試合も154キロ、155キロとだんだん上がって、157キロに。捕手からボールもらって、クセで後ろ(バックスクリーンの球速表示)を見ちゃうんですけど「あ、今の出てるんだな」と。

――その試合で実戦復帰したんですよね?

黒田はい。復帰戦だったので、打者に投げることにフォーカスしてたので、球速は後付けでした。

帽子を飛ばすダイナミックなフォームが魅力=2023年8月

帽子を飛ばすダイナミックなフォームが魅力=2023年8月

――おととい(8月10日)の3軍戦先発でも152キロ、153キロくらいが安定して出ていましたね

黒田そうですね。最後の方は力を入れたんですけど、試合序盤はするするするって投げる感覚で。全力で投げなくても、これまでの全力みたいな出力が出たので。すごく変わったなと。

――3軍では豆田投手がフォームを変えて、一気に支配下登録までいきました。ケガ直後の球速増はすごいと思いますが、黒田投手も何か特別なことを?

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。