アルビレックス新潟は逆転負けで2年連続の4回戦進出はならなかった。対セレッソ大阪は今季、リーグ戦、ルヴァン杯に続いて3連敗。その中で、アピールした若手が3年目のFW平松宗(24)だった。

 前半24分、MF加藤大(26)の左サイドからのフリーキックを、中央で待って頭で合わせ先制点。「加藤さんのボールは、どこに来るか分かっていた。いい球だったので決められた」。昨季途中からJ2水戸に期限付き移籍し、今季復帰。新潟の選手としてのゴールは、ルーキーだった15年6月のナビスコ杯松本戦以来になる。

 緊急の出場だった。本来スタメンだったFW山崎亮平(28)がウオーミングアップで負傷。選手入場前に、円陣を組もうとしたときに、呂比須ワグナー監督(48)から出場を告げられた。「いきなりでびっくりした。でも、準備はしてきたので」。呂比須監督からは「チャンスだから頑張れ」と激励された。その期待に応えてみせた。

 チームが最下位に沈むリーグ戦で、平松はここまで1試合しか出場していない。「得点できたけど、結果は負けたので」という悔しさは、リーグ戦で晴らすしかない。「個人的に手ごたえにはなった。次ぎに出番が来たときにもゴールを決めたい」。その姿勢をプレーで見せる選手の登場が、チーム浮上のきっかけになる。